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プロジェクトスキーム四宮隆史(E&R総合法律会計事務所 弁護士)、石井紹良(税理士)

 本稿は、日本国内で日本映画を製作する場合のみならず、海外のプロダクションと共同製作する場合も含めて、日本の映画ビジネスにおいて使用されているプロジェクトスキームを概観することで、映画製作を行う前提となる「資金調達方法」について(法律論ではなく)より実践的なイメージを得ていただきたい、という趣旨で執筆したものである。

 米国では、ハリウッドの大手映画会社に対して「スタジオ」という呼称を使うが、近年の日本映画界において、大手映画会社をスタジオと呼ぶことは?ない。東宝、東映、松竹、日活、大映などが、それぞれで雇用した監督、脚本家、俳優でプログラムピクチャーなどを製作していた頃は、かかる大手映画会社をスタジオと呼んでいたが、その当時と同じ意味でのスタジオは日本には現存しない。よって、本稿において使用しているスタジオという用語は、資金、ノウハウ、マンパワーなどの各要素が揃っており、映画プロジェクトを主導的に牽引することが可能な会社を総称したものとして捉えて頂きたい。

目次

1. はじめに
2. プロジェクトスキームの選定
3. 国内製作
 3-1. スタジオスキーム(狭義)
  (1) 米国の場合
  (2) 日本の場合
   A. テレビドラマの映画化(テレビ局主導)
   B. オリジナル企画(テレビ局主導)
   C. オリジナル企画(映画会社主導でテレビ局が入らない)
  (3) 小括
 3-2. スタジオスキーム(広義)
 3-3. オリジナル企画を継続的に供給する契約の締結時の留意点
 3-4. プロデューサースキーム
  (1) 米国の場合
  (2) 日本の場合
4. 国際共同製作
 4-1. Co-Production Agreementに基づく狭義の国際共同製作
 4-2. Limited Liability Partnership / Investment / Tokumeikumiai Agreementに
   基づく広義の国際共同製作
 4-3. 第三国にSPCを組成したInvestment / Tokumeikumiai Agreementに
   基づく国際共同製作
 4-4. 国際共同製作における日本の組織
5. 知っておくべき税務上の用語説明
 Permanent Establishment(恒久的施設)
 非居住者、居住者
 源泉税
 租税条約
 国際間二重課税
 外国税額控除
 タックスヘイブン税制
 導管性(パススルー)
6. 参考資料リスト

基本情報

ページ数
26ページ
出版社
経済産業省
言語
日本語
発行年
2011年