インフォメーション

University of California, Los Angeles Anderson School of Management

プログラム名: Anderson School of Management


基本情報

所在地 アメリカ カリフォルニア州 ロサンゼルス
URL http://www.anderson.ucla.edu/
修業期間 2年
定員 約740名
出願締切 第1ラウンド 10月22日 / 第2ラウンド 1月7日 / 第3ラウンド 4月15日
結果発表 第1ラウンド 1月28日 / 第2ラウンド 4月2日 / 第3ラウンド 6月3日
出願に
必要な書類
  • 成績証明書
  • GMAT・GRE
  • TOEFLスコア(iBT87点以上)またはIELTSバンドスコア7.0以上
  • 推薦状(1通)
  • 履歴書
  • 志望動機エッセイ
※面接は招待制
出願費用 200ドル
授業料および
諸経費の目安
概算で約8万USD

 UCLA Anderson School of Managementは、南カリフォルニアの個人およびコミュニティーにビジネスとリーダーシップの教育を提供するというミッションのもとに1935年に設立され、現在はUS News & World Reportなどで毎年全米トップ20位圏内に位置する名門ビジネススクールである。Andersonは、幅広いニーズに応えるため、学部生向けのAccounting副専攻、フルタイムのMBA、Ph.D.、就業者向けのパートタイムプログラムや、企業のエグゼクティブ向けのプログラムの他、Financial Engineeringの修士課程、Global EMBA for Asia Pacific、Global EMBA for the Americasのプログラムを開講しており、各分野で受賞経験のある世界でもトップクラスの教授陣が教えている。

2年間のMBA課程

 フルタイムのMBAは、2年間のプログラムとなっている。学生数は1学年約360人?370人で、すでに数年の就業経験を積んでから入学してくるケースが多く、金融系、IT系やコンサルタント、テクノロジー系など、幅広いバックグラウンドをもった学生が学んでいるが、ハーバード大学やアメリカ国内の他のトップMBAプログラムの中には1000人を数える学生数を持つ大学院もあることを考えると、Andersonは比較的小規模と言える。その中で日本人の学生は毎年約10人ほどが入学してくるが、多くが政府系機関からの派遣や、金融系企業および総合商社からの社費留学である。また、卒業生は世界中の幅広い領域で活躍しており、36,000人を超えるネットワークにアクセスすることが可能である。

 Anderson School of ManagementのMBAプログラムは、伝統的にマーティングやファイナンス系の分野に強いと言われている他、やはりカリフォルニア、そしてロサンゼルスという土地柄、エンターテイメントとentrepreneurship分野の領域が強いとされている。ゲストスピーカーとして授業に業界の最前線で活躍するプロフェッショナルが訪れ、それぞれの経験を間近で聞く事ができる他、ケーススタディでもエンタテインメント系の内容が取り上げられることも多い。授業の内容の多くは他の学生とのグループワークが中心となるが、リーダーシップを鍛える事が重要なテーマとして各コースに浸透しており、キャリアアップやキャリアチェンジを図り、各分野でのリーダーとなるべく世界中からきている学生達と切磋琢磨する非常に濃密な2年間となる。卒業後も、エンタテインメント系の企業や、ハイテク企業が集まっているカリフォルニア州だけにテクノロジー系の会社に就職する学生は多く、また卒業後すぐに起業する学生もいる。キャリアセンターによるバックアップも充実しており、学生が卒業後に希望するキャリアを歩めるよう、さまざまな形で支援を行っている。

 Anderson School of ManagementのMBAプログラムではカリキュラム以外にも学生組織が充実しており、ハイテク系やエンタテインメント系などのキャリアに関するもの、各留学生の出身国やその文化に関するもの、あるいは趣味に関するものなど等、30を超えるクラブが、学生生活をさらに充実したものにする助けとなっており、「Work hard, play hard」の精神のもと、学業、プライベートともに、人生のターニングポイントとなることも多い。学生達は非常に社交的で、協調性に満ちており、お互いに助け合うことを推奨する文化が根付いており、アカデミック面以外でも学生生活に対する満足度は高い。

Entertainment and Media Management Elective Courseについて

 エンタテインメントの街と言われるロサンゼルスというロケーション柄、Anderson内におけるエンタテインメント分野の人気は高く、Entertainment and Median Management Elective Coursesの授業は、多くが約70名ほどの規模となっている。この分野を選んだ学生は、Andersonのカリキュラム内で開講されているコースやフィルムスクールのProducers Programのコースを履修し、時には授業外のイベントやフィールドスタディ、コンサルティングなどの経験を通じて、長期的・短期的に役立つスキルを磨く。学生は、入学前は映画製作会社でのバックグラウンドを持つものを始め、キャスティング関係の仕事をしていたものの他にも、コンサルティング、マーケティング、金融関係など、様々なフィールドで活躍していた経験をもつ。

 MBAでEntertainment Media Studiesを学ぶ事のできるコースは、アメリカではUCLAの他に南カリフォルニア大学 (USC)とニューヨーク大学 (NYU)しかないとあって授業の履修における競争率は高いが、科目の選択については。MBA全体の必修の他は学生の自主性に任せられている部分も多く、興味のある授業を履修できる自由度は比較的高いと言える。一方、少人数でのワークショップが中心となるProducers Programに比べると、授業の規模は大きい。Entertainment and Median Management Elective Coursesとして、最低4つのコース(16単位)を取得しなければならない。

 このコースはエンタテインメント業界、もしくはそのビジネスの構造や問題点などを学ぶ授業が多く、その内容としては映画やテレビ業界についてのことが半分以上を占め、デジタルコンテンツや音楽ビジネスに関する内容がそれに続く。卒業後に映画のスタジオに入社することを目指しているものも多く、メジャースタジオの元経営者や映画製作において重要なポジションを占める企業のエグゼクティブなど、授業にゲストスピーカーとして訪れる数多くの業界のプロフェッショナルからは、各分野で活躍するためのマインドセットやリーダーシップについて多くを学ぶことができる。

 フィルムスクールとの連携という点においては、Andersonの選択科目として一部のProducers Programのコースが履修可能であり、これらの授業を選択する事で、フィルムスクール内の学生とのつながりを作る事ができる。また、Andersonで開講されているクラスの内容は、一部Producers Programの科目と似通った授業もある反面、Producers Programの授業はビジネス系科目と同じくらいの比率でクリエイティブ系、つまりコンテンツの内容やストーリーを開発する授業も多いが、MBAの授業はそういったコンテンツ開発系の授業はほぼ無いと言える。やはりビジネススクールという性格上、マーケティングやファイナンシングなど、ビジネス戦略系のスキルを磨くことがメインとなっている。

 また上記のようなクラスを履修する結果、卒業後はクリエイティブエグゼクティブとしてコンテンツの製作側に就くものは割合としてそこまで高くはなく、マーケティングサイドやファイナンスの面でコンテンツのビジネスマネージメントを行なう仕事に就くものが多い。

 Andersonでエンタテインメント分野に興味のある学生の多くは、Entertainment Management Association (EMA)という学生組織に所属する。このクラブでは、Entertainment Career Nightというエンタテインメント業界で活躍する卒業生とのネットワークイベントを筆頭に、Producers Programとのミキサーイベントや、サンダンス映画祭を訪問したりと、卒業後のキャリアに役立つ経験やネットワーク作りの場所を提供しており、エンタテインメント業界でのキャリア形成を目指している学生にとっては、貴重な経験を積む事のできる機会である。

1年次カリキュラム

 1年次は、正式な授業が始まる2週間ほど前からオリエンテーション期間が始まり、複数のグループに分けられるセクションごとにゲームなどを通じて、互いに親睦を深めると共に、リーダーシップや効果的なコミュニケーションの基礎を学ぶ。授業が始まると統計、アカウンティング、ファイナンス、マーケティングなど、ビジネススクールの必修授業に割かれる時間が多く占める。特に秋学期は入学時に5つに振り分けられるセクションの中で、約70人のクラスメート達と必修の授業を受けるため、エンタテインメントの選択授業を取る事はできない。

 選択科目が履修可能となるのは冬学期からで、3?4コマずつ、その後のスケジュールと相談しながら必修科目と併せて履修していく。1年次に受講が可能なのは、「Entertainment Law」、 「Making Creativity Profitable」などの授業で、タレントマネージメントやコンテンツのマーケタビリティーを分析する内容が中心となっている。また、Producers Programで開講されている「Network Management」などの授業も選択科目として履修可能となっており、Producers ProgramとAndersonの学生だけでなく、フィルムスクールのScreenwritingやProductionプログラムの学生、さらにロースクールの学生など、幅広い専門分野の学生が履修している中で、コンテンツの開発、ネットワークのブランディング、製作過程などエンタテインメントの様々な領域について学ぶ事が可能。

2年次カリキュラム

 2年次には必修科目の多くを履修し終わっていることから、より専門分野に特化した授業を選択する事が可能となっている。特徴的な授業としては、スタジオの元エグゼクティブを招いて、映画やテレビ、デジタルコンテンツなどにおけるエンタメビジネスの構造や問題を取り上げると共に、映画の興行収入の分析や、映画製作におけるグリーンライトを与える条件などを検証する「Entertainment Business Models」や、映画やテレビ番組の製作におけるタイムラインやマーケティングの仕組みを検証する「Entertainment Marketing」などがある。このクラスでは、映画のスクリプトを読み、グループでスタジオエグゼクティブを前に、マーケティングプランをプレゼンするという課題もある。また「Entertainment Strategy」の授業では、各メジャースタジオの戦略を分析する。多くの授業では、ケーススタディを扱ったレクチャーとゲストスピーカーによる話の2部構成となっており、ゲストとして現役のエージェントやスタジオエグゼクティブがクラスを訪れて話をしてくれる。

 Andersonの2年次に特徴的なのはApplied Management Researchというプロジェクトで、2学期間を通じて、学生が実際の企業をクライアントとしてコンサルティングを行なう。Entertainment and Media Management Electiveの学生は、テレビのネットワークや、スタジオをクライアントにしたプロジェクトに関わる事で、それらの会社の経営戦略やマーケティングプロセスに深く関わり、卒業後のキャリアにつながる重要な経験をする事ができる。

 また、このElectiveを選択した学生に対しては、他にも「Negotiation Analysis」 「Negotiations Behavior」「Advertising and Marketing Communications」「Entertainment Marketing」「Strategy Management in the Entertainment Industry」「Sports Management 」「Media 2010」「Entertainment Law: The Film Industry」「Personal Computing for Managers 」などの科目の履修が勧められている。

Entertainment and Media Management専攻の卒業生の進路について

 MBAのプログラムではマーケティングやビジネス戦略に重きをおいてジェネラリストを育てるコースが多く、専門性の強いクリエイティブエグゼクティブを目指すケースは、Producers Programに比べてそこまで多いとは言えない。また、プログラムとしても製作やクリエイティブサイドで働く人材を輩出することを前提としているとは言えず、AndersonでEntertainment and Media Managementを専攻する学生の卒業後の進路としては、メジャースタジオやTVネットワークのマーケティングや財務、あるいは配給戦略に関わるエグゼクティブとして働くケースが多い。

 エンタテインメントビジネスに対する認識は日本と大きく違い、学歴社会の傾向が強いことに加えて、全米のみならず世界中からエンタテインメント業界で働く機会を狙って人が集まるロサンゼルスという土地柄、この業界への入り口は非常に狭き門となっており、特に上のようなマーケティングやファイナンスのポジションのエグゼクティブには、これまでに投資銀行やコンサルティングのバックグラウンドを持った卒業生が多く採用される傾向があるという声もきかれる。

 留学生の多くは卒業後もアメリカに残る事を希望していることも多く、企業からのスポンサーシップを得て就職し、アメリカに残るケースもあるが、やはり簡単とは言えない。就職に関しては、充実した卒業生ネットワークに加えて企業にアプローチをする様々な機会が用意されており、メジャースタジオが一同に集まり、USCや東海岸の学校も含めたMBAを対象にした共同の会社説明が行なわれる際には、UCLAの枠が与えられ、各スタジオのエグゼクティブから直接話を聞く事ができる。

著名な卒業生

 UCLA Andersonの卒業生は世界中の幅広い分野でリーダーとして活躍しており、エンタテインメント業界にもそれは当てはまる。 例として、Fox Networksの配給部門社長を経験し、2013年にHuluのCEOに就任したMike Hopkinsや、ディズニーの傘下に入った事で話題になったMaker StudiosのCEOであるYnon Kreiz、またYouYubeのCEOであるSusan Wojcickiなどが挙げられる。Maker StudiosはYouTubeで最大のコンテンツネットワークを持ち、自ら企画・製作したコンテンツによって多くのファンを抱えたタレントのチャンネルを管理・プロモートするMulti-channel networkで、ディズニーの傘下に加わる事で、ディズニーは日々誕生する新しいタレントを映画に起用する事が簡単になった。

 いずれもインターネットという新しいメディアのプラットフォームにおいて、コンテンツの公開やマネージメントを行なう企業を率いている点では共通しており、起業家精神を強く持ったUCLA Andersonの特徴と、ビジネス戦略およびマネージメントを統括する立場に就く事が多いという現状を反映していると言える。