インフォメーション

Producers Program / UCLA School of Theater, Film and Television

 

基本情報

所在地 アメリカ カリフォルニア州 ロサンゼルス
URL http://www.tft.ucla.edu/programs/film-tv-digital-media -department/graduate-degrees/producers-program-m-f-a/
修業期間 2年
定員 約15名
出願締切 11月1日
結果発表 3月下旬
出願に
必要な書類
  • 成績証明書(GPA3.0以上)
  • TOEFLスコア
  • 推薦状(3通)
  • 履歴書
  • ステートメントオブパーパス
  • トリートメント2本
※面接は招待制
出願費用 100ドル
授業料および
諸経費の目安
概算 約6万USD
※2年目は州在住者扱いになるという前提

ハリウッドの中心に位置するトップクラスの美術学修士課程

 Producers Programは、エンタテインメント業界でクリエイティブ・プロデューサーやエグゼクティブとしてのキャリアを目指す創造性豊かな人々のための、2年制の美術学修士課程である。1984年に設立され、クリエイティブ・プロデューシング分野の大学院として、アメリカでもトップクラスに位置している。

 ハリウッドの中心地にキャンパスを持ち、大手スタジオやネットワーク局の社長、アカデミー賞やエミー賞を受賞したプロデューサー、トップクラスのエンタテインメント法律家やエージェント、国際的に著名な学者など、世界レベルの教員を擁している。学生はそれぞれの分野の最高の教員、最先端に位置する教員から学ぶことができるのである。

 エンタテインメントの核となるのは物語性だ。よいストーリーをいかにして語るか、どうやってオーディエンスの心をつかむかということは、それが映画であれテレビであれ、インターネットやモバイルやビデオゲームやスポーツ・エンタテインメントであれ、プロデューサーにとっては必須のスキルである。そのためProducers Programのカリキュラムは、すべて「開発」と「戦略」という2本の柱を持っている。

2年間の充実したプログラム

 Producers Programの1年次のカリキュラムは、主に長編映画の開発、テレビ番組の開発、オンラインのデジタルコンテンツの開発、製作のプランニング、そしてプロデューシングの技法のカテゴリーに大きく分けられ、それぞれのカテゴリーについて卒業後につながる基本的なスキルを身につけることを目標としている。実際の製作よりも、企画開発に重点が置かれたカリキュラムであると言えるが、1年次のカリキュラムのメインとなる必修科目では、スタジオのCreative Executive、テレビのShowrunnerだけでなく、インデペンデント映画やウェブコンテンツのプロデューサー、そしてラインプロデューサーなど、映像コンテンツをプロデュースするあらゆるキャリアパスに対応できるような授業を、幅広く提供している。また、授業の中では各講師やゲストが手がけた作品の製作経験についての話もあり、そのときに劇場で公開されている作品が話題になる事も多い。

 長編映画、コメディ・ドラマなどのテレビ番組、そしてデジタルコンテンツの企画開発の授業、および「プロデューシングの技法とビジネス入門」では、魅力的でオーディエンスの心をつかむストーリーの開発に力を注ぐと同時に、卒業後にプロデューサーとして仕事をする際に必須となるピッチのスキルを磨く事に相当の時間が割かれ、自らの作品を効果的に伝え、売り込むための技術を学ぶ。プログラムが始まってすぐの時点で、製作したいと考えているオリジナルのアイディアを持ち込み、開発し、プレゼンしていくことが求められるため、普段から多くのアイディアを持ち、自主的に開発していく事が望ましい。また、脚本家や監督など、多くの人と関わるプロデューサーに欠かせないもう一つのスキルである、効果的なフィードバックの出し方について、授業のディスカッションを通して、講師からだけでなく、周りのクラスメートからも学んでいく。

 なお、2年次で本格的に取り組む卒業製作は、1年次から始まっていると言ってよい。学生は冬セメスターの時点で、その後1年間に渡って取り組むことになる脚本やコンセプトを探し始めることが推奨され、春セメスターに行うプロジェクトの選定に備える。

 2年生になると、1年次に得た知識を活かして「研究開発1~3」での具体的なプロジェクトに取り組む。1年次の終わりに脚本のオプションを行なった学生は企画をさらに推し進め、現在の市場を鑑みて現実味のあるファイナンス戦略を立てる。「研究開発」シリーズはProducers Programの2年生限定のコースで、「プロデューシングの技法とビジネス入門」の内容を引き継ぐ形となっている。「研究開発」では卒業製作のワークショップを行ない、クラスメイトや指導教員、そして業界から頻繁に招かれるゲストと作業に取り組む。“現実世界”のフィードバックが得られることで、学生は現在のマーケットを踏まえて戦略を練ることが可能となる。

 学生はこのほかにもベテランのプロデューサーが教える上級プロデューシングコースを受講し、教員個人の映画製作・テレビ製作経験を下敷きとしたケーススタディを行なう。また、映画・テレビ・デジタルメディア学部が提供する他分野のコースを選択科目として受講することも可能である。脚本執筆、監督、アニメーション、デジタルメディアなどのコースも受けられることから、メディア製作プロセス全体に対する視野が広がり、理解が深まっていく。また、1年目に取らなかったコースの履修も勧められている。

 なお、1年目の授業は日中だが、2年目は原則として夜に行なわれ、日中にはインターンシップで経験を積むことが推奨される。

卒業製作は二部構成

 卒業製作はPrimary ThesisとSecondary Thesisと呼ばれる二つの部分から構成されている。Primary Thesisは長編映画もしくはテレビ番組の企画開発、およびそのビジネス戦略と計画の作成で、Secondary Thesisは短編映画などをプロデュースし、完成させる。

 Primary Thesisでは、劇場用長編作品の場合はオプション済みの脚本を用意し、脚本家と綿密なコミュニケーションを取りながらクリエイティブ面を磨き、魅力的なコンテンツに仕上げる一方、テレビ番組を選択した場合、1年次が終了した後の夏休み中に、約60ページのパイロット版の脚本を執筆、完成させ、2年次からはそれをもとに開発を行なう。いずれもスタジオやネットワークのブランド戦略、およびタレントの起用などさまざまな側面からファイナンスや配給の計画を立てていく。作品の選定に関しては1年次の冬セメスターから自分が興味ある企画を集め始めることが推奨され、次の春セメスター期が始まる時点で、業界のプロフェッショナルであるパネルからのアドバイスを得て、候補となる作品の選定に取りかかる。

 Secondary Thesisではプロデューサーとして、クリエイティブ面、およびロケーションの許可取得や予算組み、その他契約などを行い、作品を完成させることが求められる。脚本は自らが書く必要はなく、Production/Directing Programの学生の上級製作コースの作品にプロデューサーとして参加し、これをSecondary Thesisとするケースも多い。

起業家精神を有する学生が集結

 フルタイムのProducers Programは入学時期が秋セメスターのみとなり、願書の提出は入学の1年前に締め切りとなる。合格率は毎年10%を切っており、競争率は高い。Producers Programでは学生に、プロデューシングというキャリアへのコミットメント、プログラムで求められるストーリーテリングのセンスと一定レベルの創造性、そして、自分で設定した目標を達成できる「セルフ・スターター」であることを求めている。

 入学する学生は、世界の映画製作コミュニティにおける文化的多様性を反映しており、多くの女性、マイノリティ、留学生が含まれる。すでにスタジオや代理店、製作会社などでインターンシップを経験していたり、素材のオプションや脚本家との作業を行なっていたり、何本かのシーンや低予算映画をプロデュースしていたり、開発、マーケティング、俳優マネジメント、法律、プロダクション・マネジメントなどエンタテインメント業界の仕事をある程度経験していたりする学生も多い。

 ほとんどの学生は、現役のプロから映画・テレビ産業のあらゆる面を包括的に学び、その原則を自分のプロジェクトに活かそうという考えを持って入学する。UCLAのProducers Programのゴールは、インディペンデント・プロデューサーとスタジオやネットワーク局のエグゼクティブの両方を育てることにある。これには、学生に別のキャリアを歩ませることで、“売り手”となった若きプロデューサーが“買い手”側で働く同窓生とすぐに話をつけられるようになる、というメリットがある。

入学申請時に必要な提出物

 入学申請の際には、最低3.0のGPA と学士の資格(成績証明書)が必要だ。さらに補足提出物として、志望動機書、推薦状3通、履歴書、そしてクリエイティブ・プロジェクトを達成するに足る能力を持つことを証明するポートフォリオがある。ポートフォリオには、入学可能になった場合に企画している長編映画、あるいはテレビのプロジェクトでトリートメント2本(シングルスペースで最長でも2、3ページ)を含めなければならない。また、ジャンルやサイズ、領域なども書いておく必要がある。ポートフォリオには、長編映画の脚本、完成映画、あるいはテレビプロジェクトに関連したパブリシティを含めることも可能だ。ただし、脚本やDVDなどを送ってはならない。なお、返却される場合のために、自分の住所を明記して切手を貼った封筒を同封しておく。

学年末の一大イベントをプロデュース

 学生は、Producers Programが主催者となって年に一度、6月に行なう「プロデューサーズ・マーケットプレイス」をプロデュースする。これは学年末を飾る人気イベントであり、卒業を控えた2年生から選ばれた3、4名が、それぞれの劇場用映画企画を業界トップクラスの審査員にアピールする。ファイナリストは300名以上のオーディエンスがいる前で登壇し、5分のコンセプト・ピッチで自分の企画を売り込み、その後各自の企画をどのように実現するかについて、審査員から次々に投げかけられる質問に答えていく。

 ジャッジは最も期待できる提案を選定し、当該プロデューサーに審査員賞と卒業生であるプロデューサー、Dan Angel(1990年卒)から賞金が手渡される。オーディエンスも気に入ったピッチに投票し、勝者には観客賞と賞金が贈られる。

 この日には、キャリアを通じて、映画芸術および映画ビジネスのあらゆる面で卓越したビジョンを体現しているプロデューサー、映画産業に消えることのない功績を残したプロデューサーを顕彰する、ビジョン・アワードも贈呈される。ビジョン・アワードは全米製作者組合とTFTとの共同贈呈となる。

 過去の受賞者にはMark Gordon、Tom CruiseとPaula Wagner、Mike Medavoy、Cathy Schulman、Albert BergerとRon Yerxa、Steven Golin、Bruce CohenとDan Jinks、Hawk Koch、Lawrence Bender、Gale Anne Hurdなどがいる。

拡大し続ける卒業生のネットワーク

 Producers Programの卒業生は、エンタテインメント業界のさまざまなレベルで活躍しており、スタジオ経営やインデペンデントのプロデューサー、ブロードウェイ、オンラインコンテンツなど、あらゆる場所でその名前を見かける事ができるが、スタジオや製作会社のクリエイティブエグゼクティブとしてのキャリアを積む事が多く、卒業後はスタジオやエージェンシーでアシスタントとして働き始める事が多い。場合によってはすぐにエグゼクティブとして働き始めたり、アシスタントから1、2年のうちに昇格することもある。

 別のケースとしては、卒業後すぐに低予算の長編映画をプロデュースし、サンダンス映画祭などの有名な映画祭で注目を浴びたり、配給先を得るなどして成功を収め、インデペンデントのプロデューサーとしてのキャリアを歩み始めるものもいる。また、最近はYouTubeなどのオンラインプラットフォームに多くのチャンネルをもつMCN(Mullti-channel Network)などでウェブコンテンツの開発に携わる卒業生も増えている。

 留学生の多くは卒業後もOPTを利用し、製作会社やスタジオからのスポンサーシップを獲得して就労ビザを得るために就職活動を行うケースが多い。特にロサンゼルスには世界各地域の製作会社のオフィスがあったり、特定の地域のオーディエンスにターゲットを絞ったコンテンツを製作する製作会社もあるので、そういった会社においては、アメリカ以外の市場についても通じている留学生の存在意義は高いと言える。しかしアメリカで就労ビザを取得する難しさから、最終的には国に戻るというケースも多い。

 1984年にプログラムが設立されて以来、Producers Program卒業生のネットワークは世界各地に広がっており、ゲストスピーカーとして授業に顔を出したり、学生のメンターとして、学生が業界に入る手助けをしている。HuluのOriginal Programming部門を率いるBeatrice Springbornや、『最後の恋に勝つルール』をプロデュースしたKevin Messick、Sony Pictures Digital Productionsの上級副社長をつとめるEmmanuelle Borde、Fox Animation Studios社長のVanessa Morrison、Summit Entertainmentの製作・開発担当上席副社長のJeyun Choiなど、多数が業界で活躍している。より最近の卒業生との関係においては、学生はProducers Programの入学が決まった時点で、1学年上、および2学年上の学生が1人ずつメンターとなり、クラスやプログラムの質問などを相談できる相手となってくれるが、9月の入学時には2学年上のメンターはすでに卒業しているため、就職活動も含めたキャリア関係の相談をすることもできるだろう。教授の家でのパーティーなどでも、しばしば卒業生と顔を合わせ、卒業後のキャリアなどの話を聞くチャンスがある。

在学中のプロデューシング経験について

 Producers Programの授業は、クリエイティブ面の開発やビジネス戦略の授業が中心で、製作の授業はあまり多くないため、プロデューシングの経験は多くが授業外での製作となる。授業の課題も多い中、さらにプロデューシングをこなすのは決して楽とは言えないが、プログラム外のフィルムメーカー達との信頼関係や製作での苦労は、何にも代え難い経験となる。

 早ければ1年次の最初のセメスターから、2年生の卒業製作にプロデューサーのアシスタントやCo-producerとして参加するように依頼されることもある。また1年次の冬セメスターになると、Production/Directingコースの1年生が、彼らの短編映画に参加するプロデューサーを探すのに加え、それ以外にも卒業制作や上級製作コースなどのため、常に誰かがプロデューサーを必要としていると言ってもよく、意志があれば多くのUCLAの作品にプロデューサーとして関わる事ができる。プロデューサー募集についての情報は、Facebookやフィルムスクール内のメーリングリストで随時入ってくるが、中にはUCLAの外の製作の情報も含まれている。他フィルムスクールにつながりがある場合は、他校の製作や撮影に関わる事もしばしばある。また、卒業製作の一つに、作品の製作経験が含まれているが、これは上記のProduction/Directingコースの学生の作品にプロデューサーとして参加するケースが多い。もちろん自分のアイディアを開発し、脚本家や監督を始めとしたクルーを集めて製作することも可能であるが、この場合の製作資金は自分で集めることになる。

 数は多い訳ではないが、クラス内で開発したコンテンツが、プロフェッショナルを招いた期末のピッチなどで彼らの目に止まり、在学中に製作や開発のプロセスに関わることができる可能性もあり、これは1年次からそういった機会を得る可能性もある。

インターンシップ経験について

 Producers Programの学生達は、在学中にインターンシップを行なう事が卒業要件として定められており、インターンシップによって8単位を取得する必要がある。1セメスター間10週間のインターンシップは、勤務時間数によって与えられる単位が変わる。140時間こなす場合は4単位となるため、2セメスター間のインターンシップが必要となり、200時間以上をこなし8単位を一度に取得できる場合は、1セメスターのインターンシップのみで要件をクリアできる。ただし、より多くのインターンの経験を積むということは、より多くのネットワークができるということでもある。学校とは違った環境での経験を積むため、それ以上の期間に渡ってインターンシップをする学生もいる。

 学生達はスタジオや製作会社、配給会社、およびエージェンシーでインターンシップをする事が多く、学生は、基本的には自分で各会社のウェブサイトや、大学のキャリアセンターのウェブサイトなどから求人情報を探し、応募する。一方、企業を招いての説明会やキャリアイベントは頻繁に行なわれており、そのようなイベントの中でもほぼ必ずインターンシップの情報が紹介される。イベントの開催情報はメールなどで広く周知される。特に、メジャースタジオや大手エージェンシーは高い頻度でUCLAを訪れ、インターンシップの機会について説明会を行なっている。

 インターンシップにおいて、Producers Programの多くの学生が経験するポジションの一つが、Development Internと呼ばれているもので、毎日各製作会社に届けられる数多くの脚本を読み、ストーリーをまとめた上で、それらを分析して評価を加えたカバレッジを書くことがメインの職務である。このポジションは、脚本を読み、そしてその評価を書いてまとめる能力が求められることから、応募の段階でカバレッジのサンプルの提出を求められる事ことも多い。また、上記の仕事の他にも、時期によってはカンヌ、ベルリン、ヴェネツィアなどの国際映画祭に向けてプレスキットの準備をしたり、権利関係の契約書類の準備、あるいはマーケティングなどに関わることもある一方、コピー取りなどの仕事もないわけではない。

 さまざまな理由で、留学中にインターンシップをする重要性は高い。まず、授業中に得た知識や、学校でエクササイズを通じて養ったスキルを、実際の仕事で使えるものとすることができる。例えば、Development Internのポジションにおいては、数多くの脚本を読み、そのカバレッジを書くことで、プロのレベルでの分析能力がつく。また、インターンシップ中の仕事ぶりが卒業後のフルタイムの内定や、その後の仕事の機会に直結している場合も多い。それだけでなく、インターンシップ後にも、インターンシップ中の上司などから、自分のキャリアの必要に応じて、別の人の紹介をしてもらうといった機会も多く、そこから新しい仕事につながるケースも少なからずある。そのため、インターンシップの機会を通じて、数多くのプロフェッショナルと出会っておき、ネットワークを作る事は非常に重要である。インターンシップ中は業界の情報が必然的に多く入ってくるため、授業においてはニュースなどからしか得る事のできなかった情報が、実際に自分の仕事に関わる話として、これまでと違った角度から見る事ができるようになる。

 また、縦のつながりだけでなく、共にインターンシップをしている他の学生とのつながりも重要である。卒業後にフィルムメーカーとして歩み始めた時、お互いの仕事ぶりを理解した関係は非常に強く、同じゴールを目指す者同士、卒業後に働き始めた際には励まし合い、様々な情報の交換を頻繁に行なうことになる。

他学科、他のフィルムスクールとの連携について

 UCLAのTFTは大きくTheater Departmentと、FTVDM (Film, TV, Digital Media) の二つに分かれていて、FTVDM はProduction/Directing、Producers Program、Screenwriting、Cinematography、Animationの5プログラムで構成されている。Producers Programの学生は、選択必修の科目としてFTVDMの他プログラムで開かれている授業をいくつか取らなくてはならず、必然的に他プログラムの学生達と交流する機会が生まれる。また、同様にProducers Programで開講されている授業を他プログラムの学生達が取る事もあるため、そういった機会の中から方向性や作風が合う学生を見つけ、お互いのプロジェクトに参加したり、フィードバックを与え合ったりする関係が生まれることも多い。またProduction/Directingの学生の製作に参加することで、Theater Departmentも含めた他プログラムの学生と撮影などの機会を通じて出会う事ができる。

 授業外での他プログラムとの交流は基本的には学生の自主性に委ねられており、フィルムスクールとしてオフィシャルに交流の場が提供されることは少ないが、学生達は常に他のプログラムとの交流を持つ事を望んでいる。他学部との交流も、主に授業を通じての事が多く、特にビジネスマネージメント系の授業は、MBAやロースクールの学生にも開かれている事から、そこで様々な専門分野の学生と出会う事が可能であるが、学生の自主的な企画によって、しばしばプログラムや学部を超えたミキサーイベントが開かれ、将来につながる幅広い交友関係を作る事ができる。

 他フィルムスクールとの交流は多いとは言えないが、若いプロデューサーがまず手に入れなければならないのは、開発できるマテリアルであるという理由から、特に脚本科の学生達との交流は授業中に講師によって奨励されている。プログラムには、他フィルムスクールの知り合いがいる者も多いので、彼らがイベントの機会を提供してくれることもあるが、積極的にネットワークを広げ、自らもそういったイベントを企画し、クラスに貢献したい。また、特に多くの製作実習をこなすAFIの学生からは撮影の手伝いを依頼される事も多い。

業界トップクラスのプロが教員を務める

 任者のDenise Mann、そしてAssociate Dean of Entrepreneurial Programs and Special InitiativesのBarbara Boyleは、いずれも終身教員である。Producers Program設立時の責任者だったHoward Suberはすでに退官しているが、名誉教授として定期的に招聘され、有名な「映画の構造」を教えている。Myrl Schreibmanは起業プログラムの主任であり、Producers ProgramとProduction/Directingでも教えている。Producers ProgramのBen Harris助教授は、学部および大学院でプロデューシングのクラスを受け持ち、UCLA Film & Television Internship ProgramおよびSummer Institutesを統括し、学部でプロデューシングの上級専攻を監督している。

 また通年の教員に加え、業界トップクラスのプロフェッショナルが非常勤として教えている。各分野で業界を牽引する客員教授には、スタジオやネットワークの社長や上級エグゼクティブ、アカデミー賞受賞プロデューサーや興収トップ作品のプロデューサー、製作総指揮者、トップクラスのエージェントや弁護士などが含まれる。

 以下に、Producers Programの主な教員を紹介する。

Denise Mann

Producers Programの責任者であり、学部および大学院で今日のエンタテイメント業界の慣習についてのコースや映画・テレビの歴史や理論についての批判研究コースを受け持つ。国際映画祭やカンファレンスなどの学術的・業界関連の会合で定期的に講演するよう求められており、これまでに東京国際映画祭、上海国際映画祭といった映画祭、Beijing Broadcasting Institute、Shanghai University、Paris 1 Pantheon Sorbonne、Institut National de L’Audiovisuel(INA)などアジアやヨーロッパの有名大学で講演を行なった。東京にあるメディア・マネジメント会社CREEK & RIVERのコンサルタント、パリのAssociation Internationale des Medias(AIM)の役員も務めている。最新の著書は『The New Hollywood Independents – The Postwar Talent Takeover』。ほかにも共同編集者として『Private Screenings: Television & the Female Consumer』があり、映画、テレビ、消費者文化について幅広く寄稿している。また、1986年から1992年までの6年間、フェミニズムと映画理論に関するジャーナル『Camera Obscura』の共同編集者も務めた。

Todd Hoffman

Peter Stark Producing Programの卒業生。インディペンデント・プロデューサーとして活動後、ICMでエージェントを務めている。

Barbara Boyle

2012年に彼女は起業・特別事業担当副主任に任命され、終身教員となった。製作または製作総指揮作品としては、『フェノミナン』『アンソニーのハッピー・モーテル』『エイトメン・アウト』がある。

Howard Suber

UCLAで46年にわたって教鞭を執り、何世代にも及ぶ脚本家、監督、プロデューサー、映画学者を育てた。現在のFilm and Television Producers Programの創設者であり、UCLAの優秀教員賞やテメクラ映画音楽祭およびカンザス市映画祝典の生涯功労賞を贈られている。スーバー教授はコンサルタントとして、また鑑定人としてオーサーシップやクリエイティブ・コントロール、クリエイティブ・プロセス、著作権などの問題を、おそらくアメリカの誰よりも多く扱ってきた。著書の『The Power of Film』は、彼の40年に及ぶUCLAでの教員生活を凝縮した内容となっており、2006年9月に上梓された。

Peter Guber

Mandalay Entertainmentの会長・CEOで、映画、テレビ、スポーツ・エンタテインメント、ニューメディア分野を手掛けるマルチメディア・エンタテインメントの立役者といえる。以前はSony Pictures Entertainmentの会長・CEO、Polygramの会長を務め、全米で放映されるテレビ番組『In the House with Peter Bart and Peter Guber』の共同司会として、『Variety』誌のPeter Bartと共にStarzへ出演している。クレジットされた作品には、『ワイルドシングス』『バットマン』『ミッドナイト・エクスプレス』などがある。

Channing Dungey

ABCの上級副社長としてドラマ開発部を監督する立場にあった。彼女が開発を担当した番組には、エミー賞を受賞した『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』、CBSのヒットシリーズ『クリミナル・マインド FBI行動分析課』などがある。UCLA School of Theater, Film and Televisionを優秀な成績で卒業している。

Jeffrey Bell

『エージェント・オブ・シールド』の統括を担当。それ以前は『ハーパーズ・アイランド 惨劇の島』『エンジェル』の統括、『エイリアス』のエグゼクティブ・プロデューサーを務めていた。彼のキャリアは『Xファイル』の脚本家として始まっている。

Janice Williams

Groundswell Productionsの実製作責任者であり、『アパルーサの決闘』『ミルク』『幸せの行方』の実製作を監修する。それ以前は、Woody Allenの『スコルピオンの恋まじない』『さよなら、さよならハリウッド』『僕のニューヨークライフ』、『ザ・ホークス ハワード・ヒューズを売った男』『アンダーカヴァー』など、多くの映画のプロダクション・スーパーバイザーを務めた。

Ken Suddleson

Edwards Wildman法律事務所の業務執行社員。『The Hollywood Reporter』は2007年7月25日版のエンタテインメント業界の「実力派弁護士トップ100」で、彼を知的財産およびテクノロジー分野の最強弁護士6人のうちのひとりに数え、「エンタテインメント弁護士界の学生部長」と呼んだ。UCLAでは7年以上、教鞭を執っている。

Cathy Schulman

『クラッシュ』をプロデュースしてアカデミー賞に輝いており、Mandalay Picturesの社長を務める。これまでプロデュースした映画には、ドキュメンタリーの『Darfur Now』『幻影師アイゼンハイム』『サムサッカー』『サイドウォーク・オブ・ニューヨーク』がある。

Michele Weiss

最近の肩書はNew Line Cinemaの開発担当上級副社長。クレジットされた作品には『そんな彼なら捨てちゃえば?』『きみがぼくを見つけた日』『リトル・チルドレン』などがある。

Kyle Franke

2010年に公開されたRobert Rodriguezの『プレデターズ』のリメイク版や、Tony Scott監督、Denzel Washington、Chris Pine出演の『アンストッパブル』、そして『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』のエグゼクティブを務めた。彼はその後、John DavisとSF、ホラー、スリラー、グラフィックノベル、ビデオゲーム、リメイクなどに携わるようになり、2011年5月にはXYZ Filmsの開発部門責任者となった。

John Hegeman

New Regency Productionsの取締役副社長兼マーケティング最高責任者を務め、20th Century Foxと緊密な連携を取り、部門の壁を越えたマーケティング・キャンペーンに携わった。最近の作品には『マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと』『ブライダル・ウォーズ』『ベガスの恋に勝つルール』がある。New Regency Productions入社前はFox AtomicのCOOを、さらにその前はLionsgateで世界マーケティング担当代表取締役として、2005年のアカデミー賞作品賞に輝いた『クラッシュ』や『ソウ』『ソウ2』などの映画で成功を収めている。1999年のヒット作『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』においてインターネットを活用した画期的な手法で国際的な評価を受け、2005年5月には『Advertising Age』誌でエンタテインメント・マーケター・オブ・ザ・イヤーに選出された。

Alan Friel

Edwards Wildmanの知財部のパートナーで、契約取引、知的財産、規制の遵守、ファイナンス、ライセンス、配給、買収、ジョイント・ベンチャー、戦略的連携などについてのコンサルティングを行なっている。宣伝・プロモーション、映画、テレビ、アニメーション、音楽、出版、技術、インタラクティブ・ゲーム、ソフトウェア、インターネット&Eコマース、製造、電気通信、アパレル、消費者製品など、クライアントはさまざまな産業から集まっている。

Robert Cooper

Warner Bros. International Television Distributionの法務・商務担当副社長で、Warner Bros.の映画およびテレビ・プロパティの国際的なマルチプラットフォーム配給(具体的にはインターネット・ベースやモバイル・ベースのシステムを含めたテレビ媒体での国際的な広告ベース、定額ベース、ペイパービュー、オンデマンドの放映)に関連する法務・商務上の助言を行なっている。

David Hoberman

今日のエンタテインメント業界を牽引するプロデューサーのひとりであり、100本以上の映画で製作責任者を務めてきた。2002年にWalt Disney StudiosでMandeville Films and Televisionを復活させ、『ビバリーヒルズ・チワワ』『女神が家(ウチ)にやってきた』といった映画、そしてテレビシリーズ『名探偵モンク』をプロデュースした。Mandeville Filmsを立ち上げる前はWalt Disney StudiosのMotion Picture Groupの代表取締役を務め、Walt Disney Studios、Touchstone、Hollywood Picturesの劇場用映画全作品の開発とプロダクションを監督してきた。近年のプロデュース作品としては、アカデミー賞受賞作『ザ・ファイター』や『ウォーム・ボディーズ』がある。

John Weller

Sony Pictures Imageworks Interactiveのクライアント・サービスおよびビジネス戦略の責任者として、クリエイティブ・マーケティングと新規ビジネス戦略を受け持った。

Rod Holcomb

ベテランのテレビ・ディレクター兼エグゼクティブ・プロデューサーであり、テレビ史に残るシーンの数々を演出してきた。テレビでのクレジットとしては『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』『CSI:マイアミ』『グッド・ワイフ』のほか、伝説となった『ER緊急救命室』のパイロット版など数多くの作品がある。

著名なメンターによる業界への橋渡し

 1年次に、メンターになってもらいたいプロフェッショナルをリストアップして提出する。自分が強く影響を受けた作品のプロデューサーや、卒業後に働きたいスタジオのエグゼクティブなど、メンターを選ぶ基準は様々だが、自分のキャリア形成において役に立つかが一つの重要な基準である。また、メンターとの関係をどのように活用するかは、学生次第だが、定期的にミーティングを重ねたり、メールでアドバイスを仰ぎ、卒業制作のプロジェクトや各自が取り組んでいるプロジェクトの助言をもらったりすることができる。

 選定については、入学後早い段階から、卒業後に自分はどのような組織の中で、どのようなプロジェクトに関わり、どういった仕事をしたいのかを考え、そして同様のキャリアを実現させているロールモデルを探しておく事が重要である。名前をリストアップした後は、各自様々な情報ソースを使って、そのメンター候補のコンタクト情報を手に入れ、それをリスト化して提出する。

 これまでにメンターを務めた人物にはGail Berman、Colin Callender、Stuart Cornfeld、Donald De Line、Ted Field、Wendy Finerman、Warren Littlefield、Michael London、Richard Sakai、Matt Weiner、Laura Ziskinなどがいる。


 

Producers Programの授業

※現在開講されていない授業の情報も一部あり

【1年次カリキュラム】

プロデューシングの技法とビジネス入門1
教員名 Glenn Williamson
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・秋セメスター

 このコースは、Producers Program 1年次の中核になる授業で、プロデューサーに必要とされる知識と基本的なスキルの獲得に力を注ぐ。授業はProducers Programの学生のみの参加となる。

 授業内容は、映画のアイディアの元となる本、記事、コミック、ミュージカルなどの種類とその基本的なオプション契約について、年間の映画祭の動きやインデペンデントやスタジオにおける映画祭の位置づけ、テレビ番組製作の年間を通じたスケジュールなどに関するレクチャーに加え、毎週各自に課された様々な脚本を使っての、口頭でのピッチのエクササイズがある。このピッチのエクササイズは、既に映画化された作品、まだプロデュースされていない作品、学生が自ら探してきたプロデュースされていない脚本や、課題の図書のブックレポートも含まれ、幅広い種類のストーリーを的確に表現できる能力を養う。

 また、プロデューサーとして常に業界の動きに注意を払うことが求められ、毎週各自が持ち寄った業界のニュースについてのディスカッションが行なわれる他、その週に公開される映画の興行収入などの話もされる。

 クラスへは脚本家やスタジオのエグゼクティブがゲストスピーカーとして招かれることもあり、そのときに公開されている映画の開発や権利獲得に関する話、彼らがどのように現在のポジションにたどり着いたのか、などの話を聞く事ができる。

 講師は20年以上に渡るエンターテインメント業界での経験を持つGlenn Williamson。Focus Featuresの製作部門社長も経験したインデペンデントプロデューサーで、映画芸術科学アカデミーの外国語映画賞の委員もつとめる。これまでにクレジットされた作品は、『ハリウッドランド』『エターナル・サンシャイン』などがある。

プロデューシングの技法とビジネス入門2
教員名 Barbara Boyle
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・冬セメスター

 このコースはProducers Programの学生のみに開かれている授業で、「Introduction to Art and Business of Producing 1」で学んだ事をさらに深め、引き続きプロデューサーに必要とされる知識と基本的なスキルの獲得に力を注ぐ。授業の基本的な構成は、レクチャーと学生によるピッチ、およびゲストスピーカーとの質疑応答が中心となり、エンターテインメント業界でのニュースや新作映画の興行収入、および映画祭関係のディスカッションも行なわれる。

 プロデューサーに必要な知識として、インデペンデントの長編映画製作に不可欠となる国外マーケットでの配給、国内劇場公開、ケーブルテレビでの放映、およびインターネット上やDVD販売などの諸権利をめぐるファイナンシングの可能性について体系的なレクチャーがなされるほか、弁護士をゲストに交えての既存のマテリアルをオプションする際の契約や、ノンフィクション作品を扱う際に必要となる同意やリスクに関する話、映画の成功を左右するタレントや監督などのパッケージングとエージェンシーなどのテーマが授業で扱われる。

 このコースでは、さまざまなストーリーの口頭でのピッチも大きな比重を占め、文学作品、既存の原作を脚色した映画化作品、まだプロデュースされていない脚本や、記事、短編小説などのストーリーを伝えるピッチのエクササイズを行なう。目標は、ストーリーを的確かつ豊かな表現で相手に伝える技術を身につけること。また、業界のプロフェッショナルによるメンターについての話し合いも行なわれる。

 講師はBarbara Boyleで、これまでに手がけた作品においてアカデミー賞のノミネートを22回受け、 そのうちのいくつかを受賞した。2012年にUCLA School of Theater, Film TVにおける起業・特別事業担当副主任に任命された。

プロデューシングの技法とビジネス入門3
教員名 Mali Heled Kinberg、Michelle Weiss
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・春セメスター

 このコースは Producers Program 1年次の中核となる「プロデューシング技法とビジネス入門1・2」で教えられてきた、プロデューシングにおける基礎的な知識やスキルを今一度体系的にまとめると共に、卒業制作で取り組む作品を選定するという内容で、2年次の「卒業制作の研究と開発」への橋渡しとなる。

 10週間にわたるコースのうちの前半は、学生はこれまで集めてきた卒業制作で取り組みたいと考えている作品のプレゼンテーションと選定に時間を費やす。学生は、講師やゲストのパネルの前で長編映画の脚本やテレビ番組のピッチを行い、フィードバックを受けながら、2年次で1年間に渡って取り組む事になる作品を選ぶ。長期間に渡って一つの作品に向き合う事になるため、当然そのプロジェクトの選定は慎重に検証が重ねられる。各自のプロジェクトに対する情熱、開発をする上での伸びしろや、ビジネス面でのポテンシャルなど、様々な面からの意見が与えられる。卒業制作としての講師の承認が得られなかった場合は、その後の週に渡ってさらに別の脚本やコンセプトを用意するなど、このプロセスは5週目まで続けられる。

 コースの後半は、前半で用意したプロジェクトを卒業製作として取り組む前の準備として、脚本を分析し、そのコンセプトをより説得力のあるものに固めていく。クラスの中でのディスカッションを通して、互いに脚本の開発における改善点などの指摘を与え合い、実際に2年次から開発に取り組めるレベルへと高める。

 セメスター末には、改めて業界のプロフェッショナルやエグゼクティブにピッチをし、フィードバックをもらい、夏休み中のパイロット版の執筆や、脚本家とのコミュニケーションに役立てる。

 講師はMali Heled KinbergとMichelle Weissがつとめる。

エンタテインメントの未来
 伝統的なスタジオやネットワーク局は、時代遅れとなった慣習にいまだにこだわっている部分もあるが、外部の人間を雇い、Web2.0戦略を用いて自社のビジネスの再創造に取り組み始めている。危機と変化の時こそ次世代の型破りで独立心のあるトランスメディア・プロデューサー、つまり次世代のウォルト・ディズニー(Walt Disney)やジョージ・ルーカスが、環境を一変させるだろう。学生はメディアの未来に貢献する方法を見つけるために、台頭しつつあるクリエイティブ慣習やビジネス慣習を研究、観察、分析する。教員はデニース・マン。
長編映画の開発1
教員名 Bethany Babyak
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・秋セメスター

 毎週1、2本の長編映画の脚本を読み、その内容についてのディスカッションや、カバレッジおよびstory noteの書き方などのレクチャーを通じて、適切な脚本の評価の仕方や長編映画の開発のプロセスを学ぶと同時に、卒業後に製作会社やスタジオで働き始めたときに必要となるスキルを身につける。

 学生は、1セメスターを通じてオリジナルの長編映画の企画を開発することが求められる。コンセプトやストーリーを適宜ピッチし、講師、およびクラスメートからフィードバックをもらいながら、アイディアを磨いていく。セメスター末には、その企画のトリートメントと、与えられた脚本について、脚本家に向けたstory noteを作成する。授業にはプロの脚本家やプロデューサーなどがゲストスピーカーとして招かれて彼らが関わった映画についてのディスカッションや質疑応答などが行なわれ、学生が実際のプロフェッショナルになったときを見据えた授業が行なわれる。

 

 授業内では、与えられた条件の下で、ストーリー、スタジオ、監督、主演俳優、予算なども含めた映画のパッケージ案をグループで作成し、プレゼンするといったエクササイズも行なわれる。映画のターゲットオーディエンス、各スタジオかの傾向や方針、監督や俳優の特徴などを考えながら、コンテンツを作る事が求められる。

 また多数ある映画のジャンルそのものに対する理解を深めるため、選択したジャンルの歴史、代表作品、そのジャンルを形作るのに必要な要素などについて、グループでプレゼンテーションを行なうといった課題なども出される。

 講師は Morgan Creek ProductionsのDevelopment部門を率いた経験のあるBethany Babyakで、これまで『グッド・シェパード』『フライトプラン』や『8 Mile』などの製作に関わった。

長編映画の開発2
教員名 Mali Heled Kinberg、Michelle Weiss
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・冬セメスター

 この授業では、新聞や雑誌の記事、短編小説、マンガやミュージカル、おもちゃやゲームなど、さまざまな種類のマテリアルから映画へと脚色する方法、さまざまなジャンルの特徴の分析などを通して、自らの企画の開発を進める一方、1セメスターを通じて多くの脚本を読み、秋セメスターで得たカバレッジや脚本の問題点とコメントをまとめたストーリーノートの作成技術を高めながら、脚本家との効果的なコミュニケーションの方法を学ぶ。

 基本的な構成は、毎週次回の授業で扱うテーマに沿った2本ほどの脚本を読むのに併せ、映画鑑賞の課題がでるので、それらの課題についてのディスカッションが行なわれる。特に、ここでは脚本家とのコミュニケーションという点にフォーカスし、どのようにして脚本の問題点をはっきりさせ、どのように脚本家とコミュニケーションをとりながら、脚本をより質の高いものに仕上げていくかというところに重点を置いている。

 加えて、学生は毎週与えられたジャンルについての映画のアイディアを用意してくるという課題が与えられ、それをクラスの中でピッチする。ストーリーの内容、ピッチのわかりやすさなど、様々な観点から講師およびクラスメートからのフィードバックをもらうことで、能力を高めていく。また、時にはグループで分かれてアイディアをまとめ、プレゼンテーションを行なうエクササイズをクラスの中で行なうこともある。また、このクラスでも脚本家やエージェントなどのゲストスピーカーが招かれて、ソースマテリアルを脚本にするまでの経緯や手がけた作品の話など、様々な観点から話をしてくれる。

 講師は海外配給の領域での経験を持ち、『テッド』『エリジウム』などを手がけたMali Heled Kinbergと、New Line Cinemaの開発担当上級副社長をつとめたMichelle Weissの2人。

テレビ番組の開発入門
教員名 Maggy Murphy
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・秋セメスター

 この授業では、テレビのコメディーおよびドラマの企画開発を行ないながら、現在の製作の傾向とビジネスについて学ぶ。オリジナルの番組のコンセプトを開発、ピッチし講師、クラスメートおよび業界のプロフェッショナルからのフィードバックを受ける。

 授業はProducers Programの学生と、Screenwritingの学生20人ほどからなるクラスで、プロデューサーと脚本家でペアになり、セメスターの前半はコメディー番組、後半はコメディー以外のドラマの、それぞれオリジナルコンテンツの企画開発を行なう。セメスターの中間と期末には、それぞれテレビの業界で活躍するプロフェッショナルを前に、プロデューサーがライターを伴って、特定のネットワークに売り込むという設定で、口頭でのピッチを行なう。ペアの相手とはそれぞれにフィードバックを与えると同時に、ピッチの練習などもしながら、作品の質を高める。また、クラス全体の前でも、頻繁にピッチのエクササイズを行う。

 レクチャーではピッチの手順、bibleの作成方法、キャラクターの開発、各シーズンおよびシリーズ全体を通したストーリーの発展の仕方などを学ぶ他、teaserなどコンテンツを売り込むためのセールスツールの作成方法もカバーする。

 ネットワークブランドを分析した上で、常に自らの番組がどのネットワークに売り込むべきなのか、またどのネットワークがどのような傾向をもっているのかなど、プロデューサー的な観点から自分のプログラムを開発することが求められる。

 講師は Shaftesbury U.S.共同代表のMaggy Murphyで、これまで『マルコム in the Middle』や 『ロズウェル ー 星の恋人たち』の開発に関わった。

テレビ番組の開発2
教員名 Neil Landau
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・冬セメスター

 このコースは、魅力的でオーディエンスの心をつかんで離さないドラマの開発と、効果的なテレビ番組のピッチの方法を学ぶワークショップで、バイブルの完成を目指す。併せて、脚本家とコラボレートしてパイロットの脚本を完成させることが推奨されている。この授業にはProducers Programの学生の他にも、Screenwritingの学生も参加している。

 この授業の中で開発するのは1時間もののドラマで、多くの学生が秋セメスターの「テレビ番組の開発入門」の授業で開発したものを持ち込んで、引き続き取り組んでいる。セメスター末には、ゲストとして招かれた様々なネットワークのプロデューサーやエージェントなどを前に、セメスターを通してクラスで開発した番組をピッチする。またドラマで必須の要素となる「central question」、「stake」、「franchise」といった要素についてのレクチャーにも時間が割かれる。

 セメスターの始めに3〜5人からなるグループに分けられ、以後そのグループ内で定期的にミーティングを行ないながら、お互いにフィードバックを与え、コンテンツを磨いていくことが求められる。また、クラス内でもコンスタントに開発の進行状況を発表してクラス全体からフィードバックをもらう他、効果的なドラマを作るキャラクター開発のエクササイズや、そのプロセスで考慮する点などを整理する。

 また、各自が開発しているドラマと共通した要素を持つ既存の番組を鑑賞し、キャラクターやシーズンの流れ、設定の特徴について分析することが課され、それも一つの参考にしながら各自の作品を完成させていく。セメスターが終わりに近づくと、効果的なピッチの始め方や流れ、用意すべきツールなどを含む、自らのコンテンツをピッチする上での戦略を学ぶ。

 講師はNeil Landau。『アナザー・ライフ〜天国からの3日間〜』『天才少年ドギー・ハウザー』の他、ABC、Warner Bros.、Disneyなどのパイロット版の脚本を数多く手がけた。

長編インディペンデント映画製作のプランニング
 長編のインディペンデント映画、またはテレビ作品の脚本を計画するにあたっての手順や問題点、予算などについて分析する。特に、プロデューサーの役割やプロデュースにあたってのクリエイティブな組織化テクニックを扱い、さらに1時間のラボ作業を通じて予算組みやスケジューリングのためのソフトの使い方を指導する。教員はマール・シュライブマン。
ワークショップ:テレビ製作
 この授業では、プロのテレビ局のセットで製作プロセスに触れる。学生はまず各部門の業務内容について説明を受け、テレビ撮影の企画とプロデュースの方法を学ぶ。そして、3セメスターにはオリジナル・ドラマのパイロット版を1本製作する。これが3セメスターを通して行われる、このワークショップのハイライトとなる。教員はロッド・ホルコム。
ニューメディアのマーケティング1:デジタルコンテンツのプロデューシング
教員名 Denise Mann
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・秋セメスター

 インターネット上でのプラットホームの発展に伴い、現在のウェブスペースはタレントが手軽に世界中に向けて自分をプレゼンし、短い時間で多くのファンを獲得できるようになった一方、スタジオや製作会社、タレントのYoutubeチャンネル等をまとめてプロモーションや著作権の管理を行なうMCN (Multi-channel network)と呼ばれる組織にとっては、オリジナルのコンテンツによって既に多くのオーディエンスやファンを獲得している新しいタレントを発掘するスペースでもある。

 このコースでは、オーディエンスを強く引き込み、バイラルなキャンペーンによって大きな人気を獲得し、ウェブコンテンツの発達においてターニングポイントとなったコンテンツを紹介し、そのキャンペーンの内容の分析や、オーディエンスによるコンテンツへの参加などを検証していく。

 併せて、セメスターを通じてオーディエンス参加型のオリジナルウェブコンテンツを企画開発する。学生は、キャラクター、ストーリーの開発と同時に、そのコンテンツとコラボレート可能な既存のブランドを検証し、そのブランドを巻き込んでのバイラルキャンペーン、使用するメディアやウェブサイト、マーケティング戦略を作成し、パッケージング案をセメスターの中間で、その分野のプロフェッショナルを前にプレゼンする。セメスター末は中間で受けたフィードバックを参考に、それをさらに改善したものを再度プレゼンテーションし、提出する。

 このコースにはProducers Programの学生の他にもCinema & Media Studiesの学生や学部生も参加していて、20人ほどの規模である。

 講師はProducers Programの責任者であるDenise Mann。

ニューメディア2:デジタルコンテンツのプロデューシング
教員名 Robin Pelleck
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・冬セメスター

 このコースでは、レクチャーとグループワークによる作品の開発を通じて、ウェブコンテンツの企画におけりクリエイティブ面の開発、予算およびスケジュール管理やロケーション取得等のプリプロダクションのプロセス、撮影とポストプロダクションまでを学ぶ。

 レクチャーの部分ではこれまで広く話題になったウェブコンテンツの紹介とそれがオーディエンスの心をつかむ理由や、コンテンツのキャンペーンについてのディスカッション、それらの製作するにあたっての要素の分析と検証が行なれる他、ウェブコンテンツに関わる業界のプロフェッショナルをゲストスピーカーとして招いてのレクチャーや質疑応答がある。またオリジナルコンテンツの製作に関する説明では、特に低予算で製作する際の鍵となるコンテンツの内容やストーリー、ロケーション、および予算組みについて大きな時間が割かれる。

 オリジナルコンテンツの開発の部分では、クラスは3〜4人のグループに分けられ、それぞれにExecutive Producer、Creative Producer、Line Producer, Production Managerの役割が与えられ、グループのメンバーと協力して、現実に製作すると想定してプリプロダクションの過程を行なう。授業の時間の中で、クリエイティブおよびラインプロデュースに関するミーティングの時間が与えられるが、授業の外でもグループのメンバーとは適宜ミーティングを行なって自主的に開発を進めることが推奨され、講師に随時状況の報告をする。

 講師のRobin Pelleckは業界での受賞歴もあり、プロデューサー、監督、およびネットワークエグゼクティブとしての幅広い経験を持っている。マルチプラットフォームによるテレビ・デジタルメディアのコンテンツ製作に20年以上に渡って関わってきた。

ウェブスペースのためのデジタルコンテンツのプロデュース
教員名 Robin Pelleck
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・春セメスター

 このコースでは10週間という時間の中で、8分のウェブコンテンツのプロジェクトを2本企画し、製作する。そのプロセスにおいては、学生は積極的な参加が求められる。

 Producers Programの学生以外に、フィルムスクール内の全ての専門分野(Production/Directing、Cinematography、Animation)の学生も参加でき、製作のプロセスの中でチームとしてのコラボレーションを図る。規模は概ね20人以内。インデペンデントの製作会社の立場から、YouTubeなどのウェブ上に公開するためのコンテンツを製作するという想定のもとに行なわれるプラクティカルなクラスである。

 クラスはプリプロダクション、撮影、そしてポストプロダクションの3つの段階に分けられる。プリプロダクションの中では、ストーリーおよび脚本の作成、スケジュール、ロケーションの確保などを行なうほか、ソーシャルメディアを活用したマーケティングを行なう。また、長編映画やテレビ番組の製作との違いについて学ぶ。製作案が固まると、撮影にうつるが、プロジェクトの内容によっては授業時間外に撮影が行なわれることがある。本編の撮影と併せて、プロモーション用の映像も撮影する。撮影が終わると、すぐに編集に入る。ポストプロダクションのプロセスでは、随時スクリーニングが行なわれ、講師からのフィードバックをもとに編集と改善を重ねる。完成したコンテンツは、クラス内でのスクリーニングの後、ウェブ上に公開される。

 コンテンツのウェブ上での公開に合わせて、コースの中で企画したマーケティングキャンペーンを打ち出し、その効果も検証する。

 講師はRobin Pelleckがつとめる。

ネットワークマネージメント概要
教員名 Tom Nunan
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・冬セメスター

 毎年ある特定のネットワークに特化し、そのネットワークの視聴者を得るための戦略とジャンル、ドラマのスレートなどを検証する事で、現在の業界のトレンド、ケーブルと地上波ネットワークの違い、およびそのネットワークと他局との違いやマーケティング戦略などを分析していく。

 大型の講堂で行なわれるこのクラスは、これまでフィルムスクールの大学院生のみに開かれていたが、2014年度からビジネススクール、ロースクール、そして学部生にも開かれた。学生はそれぞれの業界の役割に準じた専門分野ごとに3つのグループに分けられ、20人ほどからなるグループの中で、他のチームメートと協力して課題に取り組むことが要求される。これにより、クラス内で様々な分野の学生達とつながりを作る事が可能となっている。

 また毎週そのネットワークで有名な番組を手がけた監督やプロデューサー、およびエグゼクティブがゲストスピーカーとして授業へ招かれ、それぞれの番組の開発や製作のプロセスについての話、ゲストスピーカーが業界でキャリアを築いていくまでの話などが、講師によるインタビュー形式で進められていく。このクラスを履修している学生以外でも聴講が可能なので、人気のあるゲストスピーカーが来るときは、講堂がいっぱいになる事もある。

 講師のTom NunanはUCLA School of Theater, Film and TVの卒業生でもあり、Bull’s Eye Entertainmentの設立者として知られている。これまでにはアカデミー作品賞を受賞した『クラッシュ』にExecutive Producerとしてクレジットされている他、Lifetimeの『Angela’s Eyes』等も手がけている。

国際的ファイナンスと配給
教員名 Mali Heled Kinberg
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・春セメスター

 このコースでは、インデペンデント映画製作のためのファイナンシングには欠かせない、アメリカ国外マーケットでのプリセールスについて学ぶ。その中で、クリエイティブ要素の開発、タレントのパッケージング、販売と契約、コンテンツのデリバリー、そして配給までのプロセスをカバーする。ゲストスピーカーがクラスを訪れるほか、学生は毎週国外市場における興行収入についてのプレゼンテーションを行なう。

 授業の中では、英語による映画と、それぞれの地域でローカルの市場に向けて作られた英語以外の言語による映画が、アメリカ国外の各市場において、どのようなバランスになっているのかを分析し、理解につなげる。インターナショナルのセールス会社によってインデペンデント映画がどのように評価され、また彼らが自らのテリトリーの市場をどのように見ているのかを検証すると同時に国際共同製作の方法や税制上の補助、そして国外配給のプリセールスを中心としたインデペンデント映画のファイナンシングの基礎もカバーする。

 授業では国外市場におけるマーケティングについてもカバーする。アメリカ国外においてメジャーな市場はどこなのか、映画が海外市場において、どのようにマーケティングされ、配給されているのか、また海外市場における現在の傾向を見る。さらに、契約の交渉プロセス、そしてテクノロジーの発展が、このプロセスにどう影響を及ぼしたのかなど、様々な側面から検証する。

 また、セメスター末には与えられた映画のプロジェクトのための製作案、国際共同製作の可能性、予算、起用したいタレント、セールス会社の選択、海外市場におけるセールスポイントなどをまとめたレポートを作成し、提出する。

 講師は海外配給の領域での経験を持つMali Heled Kinberg。

エンターテインメント法:契約と交渉
教員名 M. Kenneth Suddleson、Christopher S. Spicer
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・春セメスター

 テレビ・映画領域に重点をおいて、エンターテインメント産業の構造、経済、そして法的な側面について学ぶ。15人程度の小規模なクラスで、契約や法的事項についてのレクチャーに加えて、学生はクラスの中で行なわれるディスカッションに参加することが求められる。

 カバーする内容は映像コンテンツの放映方法、マーケティング、タレントのパッケージングなど、映画・テレビの製作において収益の元となる要素の説明と、プロデューサーと弁護士の役割、さらに、プロジェクトの開発段階において考慮しなくてはならない法的事項の説明—キャラクターの描写(実在する人物か、フィクションか等)、肖像権の扱い、名誉毀損となる危険性、著作権、商標、パロディー—など、幅広い。これらのことについて、担当講師からのレクチャーの他、適宜ゲストスピーカーが訪れ、それぞれの専門分野について、彼らが携わったプロジェクトについて第一線の話をしてくれる。

 また、グループワークとして、実際に映画やテレビ番組、モバイル端末に向けたコンテンツを製作すると仮定し、ストーリーや予算を決め、それらを製作するために解決することが必要な権利関係、および法的事項について議論し、クラス内で発表する。

 講師は、Kenneth SuddlesonとChristopher Spicerが務める。Kenneth Suddlesonは Eisner Jaffe Gorry Chapman & Ross法律事務所の共同経営者で、 2007 年にはエンターテインメント業界における「実力派弁護士トップ100」に選ばれた。Christopher Spicerは Akin Gump Strauss Hauer & Feldにおいて主にメディアファイナンス、およびエンターテインメント業務を取り扱う顧問弁護士をつとめている。

プロフェッショナル・インターンシップ
 学生はスタジオや制作会社、エージェンシー、あるいはネットワークで、毎週16~20時間のインターンシップをこなす。出席は不要だが論文を完成させねばならず、監督教員とインターンシップ先の学習同意書と免責同意書も必要となる。
長編映画、テレビ、およびUCLA学生映画の製作
教員名 Beau Marks
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 1年・秋セメスター

 このコースでは、開発した映画を実際に製作する上で、ラインプロデューサーとしての職務に必要なプロセスを学ぶ。授業の中では、大規模なスタジオ映画、小規模なインデペンデント映画、テレビドラマ、およびUCLAの学生による短編映画を取り上げ、各側面でのそれぞれの違いなども分析しながら、映画を作り上げる上でラインプロデューサーとして必要とされる視点や考え方を学んでいく。テキストや資料に沿って必要な知識を学ぶレクチャーと、実際にソフトウェアや脚本を使って作業を行なうラボの2部構成になっている。

 授業は、脚本の決定稿ができた段階から始まり、製作の順番に沿って、脚本の情報を実際に映画に作る際に必要な要素に細分化するための基本的なルールと方法、監督との効果的なコミュニケーション方法、プロダクションスケジュール作成のスキルとソフトウェアの使い方、製作におけるニーズを予算へ落とし込むスキル、俳優との契約からロケーションの許可にいたるまでの契約、そして典型的な映画とテレビ番組のポストプロダクションのプロセスをカバーする内容になっている。

 レクチャーと同時に、各学生はUCLAの学生による短編映画の脚本を自分がプロデューサーとして製作するという想定で、授業の中で学習した内容を使ってプロダクションスケジュール、予算案、撮影スケジュールを作成し、セメスター末のプロジェクトとして提出する。UCLAの製作に関わる各部署のスタッフもゲストとしてクラスに招かれ各種手続きのワークショップが行なわれるので、実際にUCLAでProduction/Directingプログラムの学生などと撮影することになった際にも、すぐに製作に取りかかるのに十分な知識が得られるようになっている。

 講師はさまざまな映画でラインプロデューサーやUnit Production Managerとして活躍してきたBeau Marksで、手がけた作品には『ダイ・ハード』や『アナコンダ』などがある。

【2年次カリキュラム】

卒業製作の研究と開発 1
教員名 Mali Heled Kinberg、Michelle Weiss
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 2年・秋セメスター

 このクラスは1年間に渡って取り組む事になる卒業製作の第一歩となる。1年次の春セメスター「プロデューシング技法とビジネス入門3」のクラスで選定した作品の開発に取り組むことになる。この時点でクラスは学生の選択によって、テレビの開発と長編映画の開発に分けられ、それぞれの選択に応じた分野のプロフェッショナルからのフィードバックを受け、ストーリーの開発に集中する。

 テレビ番組のパイロット版の開発を選択した場合は、夏休み中に自らが執筆したパイロット版の脚本を開発していくので、コンセプトやキャラクター、エピソードなどのアイディアを磨きながら、書き直しを重ねていくことになる。またシリーズとしての継続性や発展性、ユニークさなども、掘り下げていく。

 一方、長編映画の開発の場合は、既存の脚本をオプションし、脚本家と密に協力しながら動いていく事が前提となるため、ストーリーのピッチを重ね、講師からのフィードバックを受けながら、自らもフィードバックを脚本家に与えて、作品の質を高めていく。こちらでも同様にキャラクターやストーリーの豊かさに加え、映画の脚本で重要となる構成にも磨きをかける。

 テレビ番組と長編映画の開発に共通しているのは、このコースではコンテンツのコンセプトやキャラクター、ストーリーの流れと発展の仕方などのクリエイティブ面を磨いていくということだ。講師やクラスメート、そして業界からの様々なゲストスピーカーとのディスカッションを重ね、魅力的でユニークなコンテンツに形作るため、全ての要素において、詳細までつめていくことが求められる。

 講師はMali Heled KinbergとMichelle Weissがつとめる。

卒業製作の研究と開発 2
教員名 Kyle Franke
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 2年・冬セメスター

 このコースは卒業製作の第2ステップとなる。ここでは、秋セメスター「卒業制作の研究と開発 1」のコースで磨いた脚本を現実的にプロデュースできるようにパッケージングするにあたり、ビジネス面のさまざまな要素を固めていく事に集中する。

 学生がそれぞれの卒業製作について、コースの中で取り組む内容としては、製作予算の作成、ターゲットとなるオーディエンスの見極め、作品にふさわしいと思われるスタジオやネットワークの選定とその理由のあぶり出し、作品がもつ社会的意義やセールスポイントをまとめる、またキャストおよびディレクターとその商業的ポテンシャルについて多角的に分析するといったことである。

 また、卒業製作として提出するバインダーの作成にも取りかかり、5週目にはプロジェクトのラフドラフトを完成させ提出する。その後はバインダーに関するフィードバックを受けながら推敲を重ねるとともに、プロジェクトを口頭でプレゼンする技術を磨いていく。

 セメスター末の10週目には、2年次の6月に行なわれるイベントのマーケットプレイスで行なわれるピッチコンテストに出場するファイナリストが選ばれ、これに残ったものは、マーケットプレイスのステージ上でプロフェッショナルのパネルを前に自らの作品をピッチするチャンスが得られる。

 このコースの講師はProducers Programの卒業生でもあるXYZ Filmsの代表Kyle Frankeで、 Twentieth Century Foxのエグゼクティブをつとめている時には、『アンストッパブル』、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』などの作品を手がけた。

卒業製作の研究と開発 III
教員名 Tom Nunan
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 必修
配当年次 2年・春セメスター

 Producers Program2年次の春セメスターには、Thesisの最終提出日を4月の中旬に控え、その先にはいよいよ卒業が待っている。『卒業製作の研究と開発 III』は、2年間に渡るプログラムの締めくくりとなる授業で、主に学生達の卒業後の準備を行なうことになる。

 この授業は、ここ数年はUCLA フィルムスクールの卒業生でもあるTom Nunanが受け持ってきたが、ある年は講師と各学生との個人ミーティングを中心に、また別の年は学生それぞれが目指す分野で活躍するプロフェッショナルを授業に招いてそこに行きつくための過程についての話を聞いたりと、毎年の学生のニーズに合わせ、柔軟に授業を構成している。

 10週間に渡るコースは、大部分が学生の主体性に委ねられているため、特に大きなテストや課題は課されない。それよりも、各自がもっている目標に向かって卒業後直ちに動けるよう、具体的な道筋を見つけることが最優先とされる。特に得意なコンテンツのジャンルやテイスト、この2年間に習得したこと、自分の長所や弱点、これまでの経験や、入った会社で貢献できることをもう一度見直し、それを簡潔に述べられるようになることが、学生の一つの課題として求められる。

 授業の中では就職活動の状況や、自分の弱点、目標等を正直にクラスメートと共有したりもするため、卒業後にまっている道について不安を感じる学生もいるが、2年間苦楽を共にしたProducers Programのクラス全員で受ける最後の授業なので、お互いに助け合い、共に成功していこうという決意が強く感じられることも多々ある。

 講師は上で述べた通り、Bull’s Eye Entertainmentの設立者であり、これまでアカデミー作品賞を受賞した『クラッシュ』にExecutive Producerとしてクレジットされている他、NBC StudiosやUPN (現The CW)を率いた経験のあるTom Nunanである。

現在のビジネス実務:卒業製作の計画と予算
教員名 Janice Williams
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由

 このコースでは、卒業製作のビジネス戦略をたてる上で助けとなるような、コンテンツの企画開発におけるビジネス面とフィジカルプロクションの現在の傾向を学ぶ。「C247 Physically Producing Feature, Television and UCLA Student Film」の授業を修了することが、このコースを履修する上での条件になっている。

 卒業製作の作成においては、ストーリーやキャラクターの設定やトーンなど、クリエイティブ面の開発が不可欠であるが、それらを現実的にプロデュース可能なものとして開発するにあたり、製作の計画、スケジュールおよび予算の案などの要素によって、ビジネス面での戦略や、念頭に置くべきスタジオやネットワーク、および起用するタレントが大きく異なってくるため、それらを的確に見極めることが重要となる。このコースは、各自が卒業製作で取り組んでいるプロジェクトのフィジカルプロダクションの面に目を向け、その要素を分析、検証することで、バインダーの作成において、最も効果的な戦略を作成する助けとなる。

 教員はGroundswell Productionsの製作部門をまとめるJanice Williamsで、これまでに手がけた作品には『アパルーサの決闘』、『ミルク』や『幸せの行方…』などが含まれる。製作のスーパーバイザーになる以前には、『スコルピオンの恋まじない』、『さよなら、さよならハリウッド』 そして『アンダーカヴァー 』などの作品に関わった。

選択科目

映画の構造
教員名 Howard Suber
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由

この授業では、記憶に残る人気映画の背後にある原則を検証する。ここでいう人気映画とは、公開時に人気を博し、その後の世代からも記憶に残る映画と評されている作品である。ときには現在公開中の映画が古典的名作と比較され、過去の映画作りにおける原則が今の映画でも継続して機能しているのか、それとも機能しなくなってしまったのかを考える。また、DVDで入手可能な名作を1本ないし複数分析することになる。教員はハワード・スーバー。

コメディ脚本の執筆
 この授業では、既存の30分特別番組の脚本、あるいはオリジナル・コメディ番組のパイロット版の脚本執筆を毎週進展させる必要があり、クラスや指導教員とアイデアや問題点について話し合う場が持たれる。学生は、コメディ、間、対話、編集、回転の速さなどについて学ぶ。
コメディ番組の統括
 30分のコメディ番組の脚本家およびプロデューサーに必要なスキルを教える。中心となるのはコミュニティの形成、コラボレーション、リーダーシップといったスキルであり、これらによってShowrunnerとして機能し、またストーリーを生み出したりテレビ用の脚本の執筆や推敲を成功させたりすることが可能となる。
ドラマ・シリーズの開発
教員名 Channing Dungey
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由

この授業では、テレビドラマの開発プロセスの実情を学生に伝える。脚本およびプロデューサーの役割や開発担当エグゼクティブが開発プロセスで担う役割について考察し、学生はテレビ番組向けのコンセプトを開発し、毎週の疑似ピッチセッションでアイデアをピッチし、クラスメイトや教員から評価とフィードバックを得る。毎週出される課題では、現在の市場を研究・評価することが求められる。教員はチャニング・ダンジー。

ドラマ脚本の執筆
 ドラマのパイロット版あるいは特別番組の形式、スタイル、コンテンツ、そしてネットワークのパイロット版選択のニーズや決定の裏側にある原則について検証する。授業では、同級生や教員とさまざまなアイデアや問題点について議論する場が設けられる。毎週、オリジナル・ドラマのパイロット版または特番の執筆を進めることが求められる。
ドラマ番組の統括
 脚本スタッフの役割と仕事について学び、エグゼクティブ・プロデューサーとして“脚本チームの統括”を行なう機会を与えられる。この授業では、学生にオリジナルのパイロット版もしくは既存番組のエピソードを執筆してもらう。教員はジェフリー・ベルほか。
ドラマ・シリーズの開発
教員名 Howard Suber、Kenneth Suddleson
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由

 業界のビジネスの現状を検証し、プロデューサー、脚本家、監督として結果を出すための行動分析、戦略的意思決定、障害の克服の方法を重点的に扱う。この授業で出される課題は、学生が自分のゴールを明確化して達成できるようにし、また教室からエンタテインメント業界でのキャリアへと効果的に移行できるようにすることを念頭に考えられている。

スタジオとインディペンデント:事業展開プロセス
教員名 Peter Guber
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 プロデューサーにハリウッドのエンタテインメント業界で生き抜くために必要なツールを与える授業。講義やゲスト講師によって扱われるトピックは、映画作りにおけるアートと商売のバランスの取り方、新技術の急速な発展、新進プロデュース集団が資本基盤を確立するためのさまざまな手段、インディペンデント・フィルムメイカーを待ち受ける未来など、多岐にわたっている。
劇場用長編映画のマーケティング
教員名 John Hegeman
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 マーケティング部門を構成する数々の業務を取り上げる。劇場内でのマーケティング、トレーラー、広報、プロモーション、リサーチ、メディアなどを扱う。教員や頻繁に招かれるゲスト講師は、一般客に映画を確実に観てもらうためにはどんな仕掛けが必要で、どの程度直感に頼れるのかといった点を検討する。
劇場用長編映画の配給
教員名 Christopher Aronson
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 映画の配給と公開に焦点を当て、エンタテインメント産業を形作る哲学や構造、そしてメジャー・プレイヤーについて検証する。学生は講義や読み物、ゲスト講師の話などを通して、プロダクション、マーケティング、ビジネス、メディアなど相互関係のある分野について、また国際マーケットがスタジオ作品の配給や公開に与える影響について考察する。
地上波番組とケーブル番組のプロデューシング
教員名 Paul Nagle
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 地上波ネットワークとケーブル・ネットワークの番組編成のあらゆる形式を俯瞰し、一貫したネットワークの「ブランド」の形成について重点的に考える。学生は個別のケーブルおよび地上波ネットワークのビジネス、プログラミング、マーケティングのモデルを検証・分析する。取り上げる分野はネットワークのオーナーシップ、長期的事業計画と財務の見通し、長期と短期のプログラミング戦略、マーケティング戦略とブランド開発、利益分配モデルなどである。
テレビとニューメディアにおけるビジネスと法務の最前線
教員名 Alan Friel、Michael Puopolo
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 春セメスター

 エンターテインメント、及びメディア業界がここ数年でデジタル技術により大きく頼るようになると同時に、消費者の声があらゆる面でより強い影響力を持つようになってきた現在、従来のビジネスモデルが、新しいモデルに取って代わられるようになってきた。業界のランドスケープもこれまでにないスピードで大きく変化している今、法律やルールがその速さについていくことができずに、さまざまな問題に直面している。

 この授業では、主にテレビ、映画、そしてニューメディアにおける法務、ビジネス分野に携わるハリウッドトップクラスのゲストを招き、技術の発展やビジネスモデルの変化に伴って、コンテンツの開発、各組合、法律、ブランディング等、この業界が素早い対応を余儀なくされている様々な問題について、学んでいく。また授業の中では、リーディングの課題や最新の業界でのニュースについて、ディスカッションを行なうため、しっかりとした準備をして臨むことが求められる。

 期末のプロジェクトは、各学生がFOX、ABC、HBOなどテレビのネットワーク、及びケーブルネットワークを割り当てられ、各局のブランディング、視聴者層、番組編成などについてリサーチ、及びプレゼンテーションを行なう。

 講師はエンターテインメント法律事務所 BakerHostetlerパートナーのAlan Frielと、Twentieth Century Fox Television Distribution国際リサーチ部門副社長のMichael Puopoloの二人。Aran Frielは、サイバースペースにおけるビジネスと法律の専門家として、長い間UCLA及び、Loyola Marymount University 法科大学院で教えてきた。一方のMichael Puopoloは、これまでWarner Bros., Walt Disney Studio, Nielson Marketing Research, Universal Televisionなど、主要スタジオ、リサーチ機関で活躍してきた。

エンタテインメント法、ビジネス慣習、交渉戦略
教員名 Ken Suddleson、Robert Cooper
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 テレビと映画を中心に、エンタテインメント業界の構造的、経済的、法的側面を掘り下げていく。扱うテーマとしては知的財産権と所有権、企画開発と製作、俳優、組合、配給とファイナンス、付加的権利、音楽の権利などがある。この授業では、高度な交渉戦略エクササイズなどが課題として出される。
上級ワークショップ:映画・テレビのプロデューシング
教員名 Brad Fuller、Andrew Form
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 ケーススタディを通じて、いかにして映画やテレビの企画を着想から配給まで具体化させるかを学ぶ。学生は脚本を読み、デイリー(編集用の下見フィルム)を鑑賞し、教員の現在または直近のプロジェクトに参加したゲストの話を聞く。
プロデューシング上級:成功するプロデューサーの役割
教員名 David Hoberman
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 自由
 プロデューサーがスタジオやインディペンデントの製作会社の脚本買いつけにおける嗅覚を育てられるようにすることを目的としており、脚本分析やディスカッションを通じて、学生は素材に備わっているストーリー的要素だけでなく、マーケティング資産も検証するよう奨励される。教員はデビッド・ホーバーマン。
スポーツエンターテインメント
Sports Entertainment
教員名 Peter Guber、Dan Beckerman
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 春セメスター

 National Football League(NFL)、National Basketball Association(NBA)、 Major League Baseball(MLB)、National Hockey League(NHL)といった4大リーグや大学スポーツに代表されるように、アメリカではスポーツがエンターテインメントの一つとして強い人気を誇っているが、21世紀に入った今、スポーツは言葉や文化の壁を越え、全世界で6200億ドルの規模を持つ巨大市場となっており、純粋な競技としてだけではなく、起業家精神を持ってブランディング、資金調達、メディアマネージメント等を行なう人材が不可欠である。ビジネススクールとの共同開講であるこの授業は、クリエーターとビジネスという2つのサイドからスポーツビジネスを学ぶ機会として、学生達の人気の授業となってきた。

 学生達は、スポーツエンターテインメントに関する様々なトピックを通じて、選手、エグゼクティブ、エージェント、各視点におけるメディア媒体、マーチャンダイジング、ライセンス契約やマーケティング、プロモーション、資金調達、現在のトレンドや新しい技術の与える影響について学ぶ。授業には、4大リーグチームのオーナーや、スタジアム運営のキーパーソンなどがゲストとして授業に訪れ、スポーツビジネスの最前線の講義をしてくれる。これまでのゲストには、LAドジャースの最高経営責任者や、北米トヨタのマーケテイィング部門代表、アメリカオリンピック委員会の会長などがいる。

 講師は、過去にSony Pictures EntertainmentやPolygram Entertainmentなどの会社を率い、現在はMandalay EntertainmentのCEO及び、NBAのGolden State Warriorsとメジャーリーグの LAドジャーズのオーナーであるPeter Guber、そして過去にはLos Angeles ClippersのFinance部門副社長をつとめ、現在は世界のスポーツエンターテインメントを牽引する会社の一つ、AEGの代表を務めるDan Beckermanである。

タレントエージェンシーの役割
Role of Talent Agencies
教員名 Tom Nunan
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択
配当年次 2年・秋セメスター

 アメリカのエンターテインメント業界で活躍するにあたり、プロデューサーや脚本家、タレントなどがエージェントやマネージャーなどの代理人を付けることは必須であるが、それらの代理人の必要性や、エージェントとマネージャーの違い、契約におけるエージェントと弁護士の役割の違いなどを、アメリカのエンターテインメント業界の仕組みと合わせて学んでいくのかこの授業である。

 授業には大手エージェンシーや法律事務所で数多くの映画監督や俳優等の代理人を務めた経験のあるエージェントや弁護士がゲストスピーカーとして招かれ、クライアントとの経験や、これまでのプロジェクトにおけるケースなどに触れることができる他、テレビや長編映画のプロデューサー、脚本家などからも、彼らのエージェントとの関わりについて話を聞くことができる。

 また、この授業はProducers Program以外にもScreenwritingや、Directingなどのプログラム、MBAやロースクールの学生にも開かれており、特に若い脚本家にとっては代理人を獲ることが、脚本家として仕事を見つけていくのに直接つながる重要なステップとなることから、若い映画製作者がエージェントや弁護士の代理人を見つけるまでのステップ、方法などについて、講師のレクチャーやディスカッションから、検証していく。 

 講師は、UCLA School of Theater, Film and TVの卒業生でもあり、Bull’s Eye Entertainmentの設立者として知られているのTom Nunan。これまでアカデミー作品賞を受賞した『クラッシュ』にExecutive Producerとしてクレジットされている他、Lifetimeの『 Angela’s Eyes』等も手がけている。

ニューメディアのマーケティング2:オンライン・マーケティング
 ユーザー体験というものを理解し、ユーザーの視点に立って戦略的デジタル・キャンペーンを展開することがマーケティングの成功にとっては不可欠である。この授業ではデジタル・キャンペーンを構築する際に考慮すべき事柄や各種のオプション、特にプロパティとターゲット層によって意思決定がどのように影響されるかを検証する。学生は定番となったオンライン技術や成長途中のオンライン技術、あるいはサイトなどを実際に使い、その体験についてクラスで話し合う。教員はジョン・ウェラー。
テレビ番組のプロデュース
Who Produces TV?
教員名 Bob Levy
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択
配当年次 2年・秋セメスター

 このコースでは、小説やグラフィックノベルなどといった原作書籍からのアダプテーションによるテレビドラマ化について学ぶ。授業では、『ゴシップ・ガール』など、書籍からテレビドラマ化された作品のケーススタディを例に、開発の為のオプション権について、出版社やリテラリーエージェントへの問い合わせ、権利獲得のための戦略、キャスティングやターゲットとすべきネットワークについても学ぶ。

 また、あるコンセプトをテレビドラマ化するという前提のもとに書籍やグラフィックノベルなどを作成し、そこからドラマのプロデュースにつなげる、いわゆるリバースエンジニアの方法と戦略についても学ぶ。

 中間試験となるプロジェクトでは、既存のアダプテーションの番組を各自選び、その製作関係者(パイロット版の脚本家、原作本の著者、それらの代理人やアシスタント)に直接コンタクトを取り、聞き取りを行なって、ペーパーにまとめる。

 また、期末には各自、映画及びテレビ番組にまだ開発されていないIPを探し、それをテレビドラマとして開発し、バイブルと呼ばれる提案書を作成する。その中にはパイロット版エピソードのアイディア、舞台設定、キャスティング案、ターゲットとすべきネットワークなどが含まれる。

 授業の中で、学生達は積極的にマーケットの中に飛び込んでIPを探し、プロデューサーとして自らのプロジェクトの幅を広げていくことが奨励される。これから新人プロデューサーとして世界に飛び立とうという学生に取っては、非常にインスピレーションを与えられる授業である。

 講師はAlloy Entertainmentで『ゴシップ・ガール』、『プリティ・リトル・ライアーズ』、『ヴァンパイア・ダイアリーズ』などの人気番組の開発を手がけ、他にもABC、NBC、Fox、CW、ABC Family、MTV などのネットワークにむけて数多くのドラマを開発してきたBob Levy。

映画とテレビにおけるビジネスの現状
教員名 Beau Marks
頻度 週1日×1コマ(170分)
期間 1セメスター
必修・選択 選択必修
配当年次 2年・冬セメスター

 Producers Programの集大成と言えるprimary thesis projectでは、ストーリーの開発やビジネス戦略の他に、予算、ロケーション、スケジュールなど、実際のプロダクションに関する戦略をまとめることが求められている。この授業では、各自のthesis projectの予算とスケジュール、そしてロケーションなどに関する議論が行なわれ、それは直接Thesisの該当セクションをまとめる手助けとなる。

 Primary thesisの中では、学生は自らのプロジェクトの大まかな予算と、その数字が算出された根拠を示さなくてはならない。この授業の中では、学生はストーリーの規模、ロケーションの性質や数、キャストやタレント、使用可能な補助金制度、撮影日数など、製作に関する要素をあらゆる角度から検証し、それまで思い描いていた予算規模のイメージを、より現実的な数字として具体化することになる。それまで学生映画の短編作しかプロデュースしたことのない多くの学生にとっては、この授業が、100万ドル以上の規模の作品の予算を扱うための、橋渡しとなる。

 各回の授業では、主に超低予算から大規模予算の作品まで、様々な製作に関わってきたプロデューサーがゲストとして招かれ、それぞれの作品の予算作成の方法や、実際のプロダクションに関する経験をきくことができる他、各自のthesis projectの内容もゲストと議論され、それぞれが思い描いている予算に、現実的なヒントが与えられる。学生はそれをもとに、学期を通じて、予算と製作の戦略に改善を加えていく。過去には、学生が製作会社やスタジオを訪れて、プロデューサーなどと面談することもあった。

 講師はBeau Marksで、これまで『ダイハード』や『アナコンダ』『プレデター』などの映画で、プロデューサーやユニットプロダクションマネージャーとして製作を動かしてきた経験を持つ。