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Deutsche Film- und Fernsehakademie Berlin(ドイツ)

西ドイツ初の映画学校

 Deutsche Film- und Fernsehakademie Berlin (DFFB)は1966年、西ドイツ初の映画学校として設立された。DFFBには合計150名の学生がおり、毎年、合計34名の学生が入学する。DFFBでは教鞭をとるフリーランスの講師やプロフェッショナルは、そのほとんどが現役の映画・テレビ業界人である。毎年250本ほどの学生作品が仕上げられている。DFFBは修士課程も学士課程も提供していない。

 アカデミーの所在地はベルリン中心部、毎年ベルリン国際映画祭が開催されるポツダム広場に面している。DFFBは映画およびテレビ関連のクリエイティブ職のための専門家教育を施している。本校にはベルリン連邦州が出資しており、商業的利害・影響は存在しないDFFBはベルリン/ブランデンブルクのテレビ局RBBおよびARTEと協力関係にあり、RBBのために30分の短編映画を3本、ARTEのために5分の短編映画を10本製作した。

3つの課程

 履修課程は監督、映画撮影、プロデュースの3つがあり、いずれも8人の学生を受け入れている。いずれも平均的に4年間だが、監督コースでは卒業のための映画製作により長い期間が必要になることもある。全学生は2年間の基礎学習で既定の必修プログラムを受講する。このプログラムはそれぞれ毎年末の1年次作品、2年次作品の製作に向けて構成されている。学生は専攻を決めて「主要研究」に取り組むのだが、その際自分が関心のある分野のプログラムを自ら設計する。3年次には「インディビジュアル・フィルム」と呼ばれる作品の製作が必須となる。「主要研究」を免除されるには、セミナーの単位が10単位必要となる。最終的には卒業製作とそれに付随する論文を提出することになる。

 脚本アカデミーは3年の課程で、毎年10人の学生が入学して映画とテレビの脚本執筆について学ぶ。自由な発想を持つ独立した、創造性に富んだ脚本家を育成するのがこのアカデミーの目的である。

 DFFBはドイツ及び国際的な映画業界の専門家や製作者(年間で約100人)を招聘し、学生と共にセミナーやワークショップに参加する。学生は、その講師の知識と経験を直接学ぶことができる。加えて、映画製作の実践的なスキルを身につけることと、各個人の創造的な表現を結びつけることに重点をおいている。近年ではLuc & Jean Pierre Dardenne、Jacques Doillon、Bela Tarr、Michael Ballhaus、Ellis Freeman、Linda Aronson、Christian Berger、Tag Gallagher、Claire Denis、Christine Vachonや他の多くの人がDFFBに迎えられた。

アカデミー審査会議のアプナーメ(受理)

 アカデミーで製作される全ての映画に対して、DFFBの学生と講師が議論し合う期間が設けられている。アプナーメという用語はアカデミーにおいては伝統的な定型表現である。行われるのは、映画製作の作業に関する話し合いである。意図は何だったのか、どのような問題が発生したか、どのような解決策が見つかったか。同時にアプナーメは、学年や学科の異なる学友の仕事を知ることができる機会でもある。製作した映画をアカデミー内で公開することは各学生の権利であり、またアプナーメはアカデミー外において、どのような形であれデモンストレーションをするための前提条件となる。

アカデミー・フォーラム

 アカデミー・フォーラムは定期的に開催され、異なる分野の学生や友人、映画愛好家など外部にも開放されている。実際の映画が上映され、その製作者との議論が行われる。それと同時に行われる研究発表会では、内部の講師や学生だけでなく外部の専門家による論文発表、エッセーの朗読や講演があり、テーマ別の関係性を研究し、トレンドや社会動向を分析する。

技術

 DFFBのプロダクション及びポストプロダクション技術の近代化は、学生がプロフェッショナルな実務に向け最適な準備をするベースとなった。現在は撮影からデジタル・フィルム・コピー(DCP)への記録まで、内部でトータルな映画の製作が可能となっている。廉価なプロシューマ・システムから高価なシネスタイルカメラの撮影技術まで備えている。そのため、撮影機器に関する様々な要求に対応することができる。

 ポストプロダクションでは、信号経路と中央ストレージシステムとの大規模なインフラが柔軟なプロセスやネットワーク作業を可能にしている。ハイデフィニション(HD)やデータを扱う作業は製作プロセスの標準として導入されている。

 DCI規格に基づくデジタル映写のハイエンドなグレーディングシステムが、学生が映画やテレビ向け映像のカラーデザインを可能にしている。カラーマネジメントは、画像コンテンツの結合や一貫性のある表現を確かなものにする。ベルリンにおける複製製作プロセスのキャリブレーションは現像する映画の正確な発色を可能にしている。ARRISCANフイルムスキャナーとテレシネにより映画の複写は高い水準に達した。

 教育のための映画館には、DCI規格のデジタル映写機を備えている。様々な機器に加え、Dシネマサーバがデジタルシネマパッケージ(DCP)の再生のため設置された。さらに、編集室からこの映画館で直接映写できるようになった。資産管理もするアーカイブシステムは、プロジェクトの完了後の作品をデジタル形式で保管する。

入学の必須要件

 DFFBへの入学は入試のみによって決められる。志望者は入学時点で21歳以上であることが条件となる。映画、テレビ、演劇、ジャーナリズムといった関連分野での実務経験があったり、学業を修めていたりすることで合格の確率が高まるが、これらは必須要件ではない。英語およびコンピュータのスキルはすべての教科で求められる。セミナーやワークショップの90%以上はドイツ語で行われる。監督、プロデュース、映画撮影、脚本の各専攻の願書はドイツ語で作成する必要がある。DFFBでの学習にはGoethe-Instituteまたはその他の語学学校でのB2レベル検定試験の合格証明書が必須となる。DFFBへの願書提出は、どの学科を専攻するかに関わらず、2回までしか認められない。